■課題1
・VLAN作成(各スイッチ共通)
(config)#vlan 10
(config)#vlan 20
・トランクポート設定
(config)# interface fa0/x (xはポート番号)
(config-if)# switchport mode trunk
(config-if)# switchport trunk allowed vlan 10,20
・アクセスポート設定(=DTP停止)
(config)# interface fa0/x (xはポート番号)
(config-if)# switchport mode access
・PC接続ポート設定
(config)# interface fa0/x (xはポート番号)
(config-if)# switchport mode access
(config-if)# switchport access vlan 10 (または20)
■確認1
・Ping
PCのコマンドプロンプトからPingを実行するか、Simple PDUが成功することを確認してください。
成功しない場合は、VLANの設定を見直しましょう。
・ルートブリッジ
この時点ではまだプライオリティが設定されていませんので、MACアドレスの大小で決まります。
それぞれのスイッチで、
show spanning-tree vlan 10
および
show spanning-tree vlan 20
を実行してください。
サンプルではSW1がVLAN10、VLAN20ともにルートブリッジになっています。
VLANやトランクに関連するコマンドが下記のテキストに記載されています。
該当箇所は「9-4 スタティックVLANの設定と検証」および「9-5 トランクポートの設定と検証」です。
■課題2/確認2
STPのプライオリティは4096の倍数で設定でき、デフォルトは32768+VLAN番号です。
VLAN10なら32768+10=32778となります。
値は任意で問題ありませんが、順番になるように設定しましょう。
コマンドは以下の通りです。
(config)# spanning-tree vlan 10 priority XXXX
および
(config)# spanning-tree vlan 20 priority XXXX
となります。
show spanning-tree vlan XXで確認しましょう。
VLAN10での各スイッチの状態は以下の通りです。
SW1:4106(4096+10)
SW2:8202(8192+10)
SW3:16394(16384+10)
SW4:32778(32768+10)
プライオリティが一番低いSW1がルートブリッジになっています。(This Bridge is the root)また、ルートブリッジ以外のスイッチではルートブリッジとしてSW1のMACアドレスが表示されています。
VLAN20も同様の形で、プライオリティを変更して指定通りの順序にしていきましょう。
次に、ブロックポートを確認します。
これもshow spanning-tree vlan XXで確認します。
VLAN10の各スイッチのポート状態を確認してみましょう。
●SW1
●SW2
●SW3
●SW4
SW2のFa0/11とSW4のFa0/13がブロックポートになっていることが確認できます。
図にすると、以下×印の位置です。
同様にVLAN20側も確認しておきます。
■課題3
指示の通り、SW3のFa0/13でのVLAN20のポートコストを50に切り替えます。
コマンドは以下の通りです。
(config)# interface FastEthernet0/13
(config-if)# spanning-tree vlan 20 cost 50
■確認3
変更後、STPが収束したあとで、シミュレーションモードでPC3からPC4にICMPのPDUを発生させてみると・・・
PDUは相変わらず、SW3とSW4の間を通っていることがわかります。
■課題4
次にSW4のFa0/13でのVLAN20のポートコストを50に切り替えます。
(config)# interface FastEthernet0/14
(config-if)# spanning-tree vlan 20 cost 50
■確認4
STPが収束したあとで、シミュレーションモードでPDUの変化を確認してみると・・・
SW3~SW4間を通らず、SW1を経由してPDUが流れていることが確認できます。
なお、STPが収束するまえにPDUを動かすと、うまく切り替わらないことがあります。
Realtimeモードで少し時間を進めてから実行してください。
■課題5
コスト設定がない状態だと、SW1→SW3→SW2の順でPDUは移動していきます。
SW3→SW2の経路を通ってしまうと、課題の要件を満たさなくなりますので、SW2のFa0/12のコストを大きくします。30としておきましょう。
しかし、この設定をしてしまうと、PDUはSW1→SW4→SW2の順で移動していきます。
SW1→SW4の経路を通ってしまうと、これも課題の要件を満たさなくなります。
そこで、SW4のFa0/12のコストも変更する必要があるのでこれもSW2と同じように30にしてみると・・・
再びSW1→SW3→SW2の経路を通ってしまいました。
この経路のコストを考えてみると
SW1→SW3=19(デフォルト)
SW3→SW2=30
ということで49です。
一方、目的としているSW1→SW3→SW4→SW2は
SW1→SW3=19(デフォルト)
SW3→SW4=19(デフォルト)
SW4→SW2=19(デフォルト)
合計は57です。
結果としてSW1→SW3→SW2の経路のコストのほうが小さいため、こちらの経路を通ってしまいました。
この点を考慮してコスト値を変更する必要があります。
・通したくない経路のコストを増やす
・通したい経路のコストを減らす
どちらの方法でも構いませんが、設定変更箇所はできるだけ少ないほうが望ましいので、今回はSW2:Fa0/12とSW4:Fa0/12のポートコストを30ではなく50にしてみましょう。
■確認5
これで想定した経路を通るようになりました。
STPに関連するコマンドが下記のテキストに記載されています。
該当箇所は「2-6 STPの設定と検証」です。
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